別荘に泊まってきました

 

 私たちの別荘は十和田八幡平国立公園の中に在って、八幡平山頂下の八幡沼のほとりに建つ避難小屋陵雲荘。避難小屋を「別荘」と呼んで、時々利用している。

 今回は1泊。無人小屋なのでシュラフやマット、水、炊事道具等、大きなザックを担いで午後4時ごろ駐車場を出発した。今から山に入っていく人は居ない。

 たった30分歩いて別荘に着いた。室内は国立公園故掃除が行き届きトイレもきれいで、なんだか申し訳ないくらい。それを無料で利用するので利用謝礼としてトイレットぺーパーの差し入れをする。(実は毎回12ケ包みで利用させてもらっているのです)

 この日はガスがかかっていたので周りの散策もできず、仕方がないからとまず1回目の宴会準備。残雪の中でビールを冷やし、持ってきた大好物を銘々皿に盛り付け、蚊取り線香を燃やし準備OK。おしゃべりをしながらビールをおいしく頂く。

 本日の夕食はトマトスープ、それに山ほどの数々のおかず。そしてまたビール。

 

 夕食が終わっても他に泊まり客が現れず、私たちの貸切となった。今回の参加者は女4人なので室内は広すぎる、で、すべて出しっぱなしで物もかたずけず夜を迎えた。大きなロウソクに火をつける。このロウソクはお寺さんの何だかのお祝いに使った残りを貰ってきた物で、ゆらゆら揺れる(ウラメシヤ~)。ロウソク2本の温かさには驚きだ。

 避難小屋というのは何時人が入ってきても良いように鍵は無い。しかしねぇ~なんとなく鍵を掛けたい。鍵もなくカーテンもない。つけっぱなしのローソクの火はやけに室内を明るくし、外から熊さんに覗かれているようでちょっぴり不気味、「トイレに一人で行けないから夜中付き合ってね」等と騒ぎながら眠りの就いた。

 待ちに待った朝になったが、周りの景色が全然見えないくらいガスがかかっていて早朝の散策をあきらめる。のんびりと豪華な朝食をし、早朝の登山者を待ったが誰一人入山者来なかった。

 天候の悪い平日の別荘泊りは貸切で最高だった。この時期ハクサンチドリ、シラネアオイオオバキスミレチングルマ、ナナカマド、ミズバショウ‥花々が春を謳歌していた。今回は6月27~28日で、例年なら雪が消えているのに八幡沼一周コースはずいぶんと雪が残っていて赤い紐を目印に歩く場所もあった。